ホテル業界の動向



第30回 昨年1年間に日本人が出かけた海外旅行の状況は…

2004.11.05

昨年は対前年比20%マイナスの大幅な減少となりました。

 昨年(2003年)海外旅行に出かけた日本人は、1,330万人で、前年(1,650万人)より320万人減少し、対前年比では20%マイナスの大幅な減少となりました。これほどの大幅な減少は過去の歴史の中で初めてのことです。この1,330万人という海外旅行者数は、9年前(1994年)の1,360万人とほぼ同じ水準です。

平成8年までは驚異的に伸び、以後伸び悩み傾向でした。

 これまで日本人の海外旅行者数は、1996年(平成8年)まで毎年右肩上がりで順調に増加し続けてきました。1977年(昭和52年)には315万人でしたが、10年後の1986年には550万人となり、さらにその後の10年間ではなんと1,000万人以上増加し、1996年には1,670万人という驚異的な伸びを示しました。
 しかしながら、1996年(平成8年)以降は毎年増減を繰り返し、1,600万人を前後する伸び悩み傾向となっていました。そんな中で、昨年は前年より320万人も減少してしまったのですから、大変な出来事といえます。

激減の原因は、重症急性呼吸器症候群(新型肝炎SARS)。

 昨年の海外旅行者数を月別にみると、3月以降対前年比が大きく落ち始め、5月には最悪の56%のマイナスを示し、その後は回復傾向となりました。このことから、激減の原因は重症急性呼吸器症候群(新型肝炎SARS)にあると考えられています。SARSは原因不明の急性肺炎として2003年にアジアを中心に拡大し、同年7月までに全世界で感染者数8,098名、死亡者数774名を数えました。7月には一応終息しましたが、その影響は大きく旅行業界のみならず世界経済が大打撃を受けました。

海外旅行者の属性

 海外旅行者の男女比では、男性が全体の57.2%で、一番少なかった1999年(平成11年)の53.2%から毎年増加傾向にあります。
 年令別にみると、男性の場合は、最も多いのが30歳代で全体の23.3%、次いで50歳代の21.1%の順となっているのに対し、女性では20歳代が全体の28.5%と最も多く、次いで30歳代の21.7%の順となっています。

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