第6回 「アジア有数の観光大国」 シンガポールの観光振興政策は…
2004.01.21
外貨獲得と雇用創出のため着目した観光産業
多くの雇用を創出し多大な観光消費を生み出す観光産業は、アジア諸国において最も重要な産業の一つであると考えられています。
例えば、東京都の3分の1ほど(23区内)の国土(680k㎡)に416万人の国民が住むシンガポールの場合、「国民一人当りの国民総生産(GDP)」では日本、香港に次いでアジア第3位という経済規模を誇るとともに、アジア有数の観光大国としても知られています。
外務省発表のデータによると、人種は中華系76%、マレイ系14%、インド系8%、その他2%で構成され、主要産業はエレクトロニクスなどの製造業、商業、金融業で、2002年の国民総生産(GDP)は1,557S億ドル(10兆9000億円)、2003年度の国家予算は2,964億Sドル(20兆7,000億円)です。
シンガポールは1959年イギリスの植民地支配から独立し、1963年マレー連邦に参加の後1965年マレーシア連邦から分離独立した国家です。現在はアジアの経済大国として繁栄していますが、独立直後は多くの問題を抱え国の存続が危ぶまれる状態にありました。そこで政府が外貨獲得と雇用創出のため着目したのが観光産業でした。
世界の観光大国を目指したシンガポール政府
ところが元々国土が狭いうえに平坦な地形、加えて観光施設もなく観光客を呼べるような状態ではありません。しかしシンガポール政府は国の存亡をかけて「観光インフラの整備」に取り組んだのです。「ガーデンシティ政策」に始まる国土の整備、アトラクション整備、歴史的遺産の保全、リゾート開発など次々に進めたのです。1995年には「「TOURISM 21」という観光振興政策を掲げ、世界の観光大国を目指しました。
その結果外国人観光客は年々増え、平成12年度には何と国民の2倍を超える約700万人に達しました。国際旅行の収入は60億ドル(約6600億円)であり、この数字はGDPの約6%に相当します。
ところでシンガポールの場合、一方の外国旅行者数も凄いですよ。その数440万人、支出は49億ドルで国際ランキング20位となっています。この440万人という旅行者数は国民の数を超えています。日本の場合は国民の約15%ですので、驚くべき数字といえます。
☆日本人向けの『シンガポール政府観光局のホームページ』
http://jp.visitsingapore.com/
次回は、本土返還後の「香港」、今取り組んでいる最大イベントとは?…についてご紹介します。