第5回 「アジアの1位」 日本ではなくマレーシア(?)…
2003.12.24
外国旅行者数のアジア1位は日本です
前回、"外国旅行者数のアジアランキング1位はマレーシア"(観光白書から)とご紹介しましたが、不思議に思い少し調べてみました。
調べてみると別の統計データ(2001年)では、やはり日本が1位でした。「国際機関日本アセアンセンター」の観光データ(平成12年度)によれば、マレーシアの外国旅行者数は355万人、収入46億ドルで支出は20億ドル、差し引き26億ドルの黒字となっています。(観光白書の記載は「外国旅行者数3,053万人、収入49億ドル、支出20億ドルで、差し引き29億ドルの黒字」です)
- * アセアンとは…
- 東南アジア諸国連合(Association of South East Asian Nations)。域内における経済成長、社会・文化的発展の促進などを目的に1967年設立された。加盟国は10カ国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ブルネイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア)
一方、日本(2000年)は旅行者数2,485万人、収入33億ドルで支出は318億ドル、差し引き▲285億ドルの赤字となっています。(観光白書の記載は「外国旅行者数1,781万人、収入35億ドル、支出264億ドルで、差し引き▲229億ドルの赤字」です)
したがっって旅行者数、支出ともに日本が圧倒的に上回っています。大体マレーシアの場合旅行者数に比べて支出が少なすぎます。マレーシアの人口は2,450万人ですので355万人が正しいと思います。きっと1桁間違って順位を付けてしまったのでしょう。
マレーシアの観光政策
マレーシアは建国50年に満たない国ですが、日本の2.5倍に相当する1,270万人(2001年)の外国人旅行者を受け入れています。
日本の約90%の国土に、2,450万人の国民が住むマレーシアは、マレー系約65.1%、中国系26%、インド系7.7%の人種で構成される多民族国家です。170年に及ぶイギリスの植民地支配が続いていましたが、1957年マラヤ連邦として独立を果たし、その後1963年分離独立しマレーシア連邦として建国されました。
主要産業は製造業(電気機器等)、農林業(天然ゴムや木材)、鉱業(錫や原油)ですが、"アセアンの優等生"と評されるように安定した経済成長を遂げてきました。1985年には深刻な経済不況に陥りますが、日本や韓国を手本にして高度成長を続けています。1990年代からは外貨獲得のため観光産業の振興に取り組み、現在は製造業に次ぐ国家の基幹産業に育っています。
2002年の国際観光収入は46億ドル(5,000億円)であり、この年GDPが577億ドル(6兆3,000億円)ですので、GDPの約8%に相当します。
マレーシアは国土の70%は鬱蒼とした熱帯雨林で占められていますが、新旧の風景が特長的な近代都市クアラルンプールやペナン島を始めとする美しい島々、或いは世界遺産の「キナバル国立公園」や「グヌン・ムル国立公園」など恵まれた観光資源を有しています。
日本人にも人気の旅行先であり、2002年には35万人の旅行者(中国に次いで日本が第2位)がこの国を訪れています。一方この年マレーシアからの旅行者は6万人に過ぎませんでした。
☆日本人向けの『マレーシア政府観光局のホームページ』
http://www.tourismmalaysia.or.jp/
次回は「アジア有数の観光大国」シンガポールの観光振興政策は…についてご紹介します。